【近況報告】 朝日新聞のWebニュースで紹介いただきました!
国内外の出張が続き、4月・5月はあっという間に過ぎていきました。
社長=社員1人の企画会社から、私が独立して神田にオフィスを構え
4名の体制になり2か月、
なんとか会社としての体をなすべく奮闘中です。
さて、先週、朝日新聞のWebニュースで、私が手掛けている事業について紹介した記事が配信されました。
http://withnews.jp/article/f0170525003qq000000000000000W02310301qq000015019A
取材から配信までちょっと難産ではありましたが、わかりやすくまとめてくれたうえ
秋から参加してくれる仲間もあわせて、南三陸のことにも触れて書いていただけて
心から感謝しています。
記者が大陸出身の方なので、中国(大陸)で深刻なテーマである
化粧品の偽造・空瓶の悪用がフォーカスされていますが、
ここはちょっと捕捉します。
以前から「モノマネ大国・ニセモノ大国」としての中国は有名です。
山塞文化といわれ、あっという間に日本の人気商品がまねされてしまう。
しかし、そういう大がかりな偽造「工場」は
中国政府からも日本企業からも摘発されています。
むしろ最近は個人がタオバオなどのECで
本物の瓶にニセモノを詰め替える
悪いことをする人たちもとても非効率だけど
取締りも非常にむつかしいケースが増えてきているようです。
<最近の中国ニュースにみられる「空瓶の悪用」>
空瓶造假,网购化妆品需谨慎 -创业资讯 2011-08-01 http://zixun.3158.cn/20110801/n445315695077764.html
「空瓶で偽物が作れる 通信販売の化粧品に気をつけろ!」
要約:化粧品の空瓶を回収し、そしてそのブランドの本物のサンプルを注ぎ込み、また高価で売るEC店がある。ほかには、サンプルと水、グリセリン、アルコールなど一緒に注ぎ込んだり、直接に粗悪な偽物を注ぎ込んだりするEC店もある。
化妆品空瓶回收为造假 厂家不会回收空瓶 -行业动态【无忧加盟网】 2013-04-11
http://www.51jam.com/news/news_71843.html
「化粧品空瓶回収は偽物を作るため。メーカーが空瓶を回収しないから。」
要約:化粧品メーカーは普通空瓶を回収しない。新しい瓶を作るより、空瓶回収のほうがずっと高いから。そして、淘宝で「化粧品空瓶」を検索したら、たくさんのリンクが出てくる。多数はブランド品の化粧品の空瓶だ。
网上回收化妆品空瓶多为造假 扔瓶可“瓶盖分离” -中国化妆品招商网资讯 2013-05-31
http://www.hzpzs.net/news/newshtml/hyxx/20130531174445.shtml
「ネットでの化粧品空瓶回収はほとんど偽物作り用 ふたと瓶を分けて捨てたほうがいい。」
要約:国内で化粧品空瓶に関する法律法規は今まだない。その隙を狙ってネットで高価で空瓶を回収する人がいる。だから化粧品の空瓶を捨てるときに、ふたと瓶を別々にしたほうがいい。
我们用完的护肤品空瓶去哪儿了,看完你绝对不敢乱扔了……_别样日本-爱微帮 2016-03-16
http://www.aiweibang.com/yuedu/98484362.html
「使用済みの化粧品空瓶はどこに行った?これを読んだら絶対勝手に捨てたくなくなる。」
要約:化粧品だけではなく、外国の粉ミルクの缶を回収して偽物を入れ、また高価で売ることもある。そして消費者に信用されるように、ソフトウェアで外国の領収書を真似して作ることもある。
今回の記事で記者が取り上げている最近の事例は
そのなかでも特に大きく、しかも組織的に行われていた事例です。
浙江查获8亿假化妆品,复制正品二维码,难以分辨!假货堆积成山!2017-02-21 中日头版
http://mp.weixin.qq.com/s/5OcxOLirWVWbLib6wJIQ3A
浙江省は8億元の偽物化粧品を押収、本物の二次元コードを複製されると区別することは難しい!偽物は山ほど積み上がった!
省を超え、偽物の国際有名ブランド化粧品を通販していた事例で、中国警察は生産工場を二つ、倉庫・営業拠点を五つ破壊し、「Amway、Lancome、Estee Lauder、Chanel、Dior」などの偽物化粧品を1200箱押収。正規品で計算すると、価値は8.27億元におよぶというすごい話です。
しかし、これはこれで大変深刻な問題なのですが、
中国は急速に洗練されてきていますから、空瓶の悪用・偽造防止だけで私はこの事業を立ち上げたわけではありません。
そもそも、台湾・香港ではすでにそのような問題はありませんから。
中国大陸も消費者の目が肥えて、偽造品を見破り、そういう悪徳業者を摘発し
消費者市場は洗練・成熟へとむかっていきます。
むしろ日本の商品の廃プラの処理を、
消費者が持ち帰った国々に「圧しつけている」ことや
正規の輸出手続きと広告をしない(できない)ままで商品が日本から流通してしまって、「消費者啓発」をしていないことによる
日本企業側の問題を解決するための事業としてデザインしています。
日本企業が自身の問題を解決しようと努力することと
そこに共鳴した海外の「真の消費者」との信頼関係の構築が
この事業を成功に導くエンジンです。
そうでないと私の事業は持続可能にはならないから。
台湾から実証実験をはじめる理由は
いずれ必ず急速に洗練されていく大陸の消費者意識を先取りして
そういう洗練された市場でも通用する事業として準備しているからです。
決して高みから見下しているつもりはありません。